「サイディング」という言葉を理解できる方はそれほど多くないはずです。建築業界や建物に興味がある方ならすぐに思い出せるでしょう。サイディングとは建物の外壁材です。サイディングはマイホームの外壁など身近なところにあります。その身近なサイディングが劣化していて、張り替えの時期に来ているかもしれません。今回は、建物を守る働きもある、サイディングについてわかりやすく解説します。
1.サイディングとは
まず、サイディングの説明ですが、サイディングとは建物の外壁に使用する外壁材の一種です。通常、建物の外壁を施工する場合は、「湿式(しっしき)」と「乾式(かんしき)」の2つの施工方法があります。湿式にはタイル張りや、塗り壁があり、サイディングは乾式です。サイディングは、一定サイズの板を外壁に貼り付けていく施工方法です。サイディングボードと呼ばれる、同じサイズに成型された板を外壁に貼って、完成します。
1-1.サイディングのメリット
サイディングの最大メリットは、外壁を施工工事するときの工法の中で、工事費用が安く済む点です。また、耐水性に優れ、耐天候性にも優れています。種類やデザインも豊富で、大手企業が生産し品質は安定しています。
2.サイディングの種類
サイディングは大別すると、以下の4種類になります。
1.窯業系サイディング
2.金属系サイディング
3.木質系サイディング
4.樹脂系サイディング
この中で人気なのが、窯業系サイディングと金属系サイディングで、サイディング全体の約9割を占めます。この2つのサイディングについて紹介します。中でも「窯業系サイディング」は住宅外壁の7割以上のシェアを占め、最近の住宅でもほとんどが窯業系サイディングです。それだけ人気があり、使用されるのにはそれなりの理由があります。以下で窯業系サイディングについて詳しく説明します。
2-1. 窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメント質と繊維質により形成されています。もともと窯業系サイディングは吸水性が高いため、外壁として使用するためボード表面に防水処理が施されています。また窯業系サイディングはデザインが多く、シンプルな幾何学模様から、タイル調・レンガ風・石積み調など、種類も豊富です。おしゃれでかわいいタイプもあり、時代に合ったデザインが多く人気になっている重要ポイントです。さらに、セメント質が混ざっていることから地震などの衝撃にも強く、耐火性も優れています。
2-2.金属系サイディング
金属系サイディングは窯業系サイディングに次いで人気があります。金属系サイディングには、基材としてガルバリウム・ステンレス・アルミニウムなどの鋼板が使用されています。基材が金属なので塗装や気候などにもよりますが、窯業系サイディングに比べるとメンテナンスはそれほどかかりません。また金属基板は水を吸わないので、錆などで腐食が進行しない限り、浸水の心配はありません。 金属系サイディングは耐天候性が高く、気温の変化にも対応し、また金属加工の技術が進歩したことでデザインも豊富になり、レンガ風やタイル調のものもあります。価格は金属を使用しているだけに窯業系よりは高くなりがちです。
3.サイディングボードの張り替えについて
窯業系サイディングも金属系サイディングも、経年劣化はあります。防水効果や断熱効果を果たす外壁だけに、劣化によりそれらの能力が低下すると、張り替え時期です。
3-1.標準的な張り替え時期
実際には建物が建っている環境やメンテナンスの程度にもより、サイディングボードの張り替え時期は微妙に変わってきますが、一般的に、窯業系・金属系ともに20年を超えたら張り替え時期です。20年を経過すると劣化は避けられず、とくに、防水性や断熱性が劣化し、住環境にも良くありません。さらに、建物本体の劣化を早めることもあります。20年超えたら張り替えを検討しましょう。
4.サイディングの張り替えによるメリット
劣化したサイディングは部分補修や塗装、重ね張りなどの補修方法があります。しかし新築後20年を経過すれば、ボードそのものの寿命もあるため張り替えを検討した方がよいでしょう。張り替えることで得られるメリットもあります。
4-1.張り替えで下地や断熱材の補修が可能
既存のサイディングを取り外すと、それまでサイディングの下にあった下地や断熱材などが現れ、傷んでいれば補修ができます。下地や断熱材の補修は、サイディングの部分補修で対応できません。外壁の劣化が進んでいると、下地や断熱材も劣化の進行しているケースが多いため、断熱材の補修で暖房効果が上がることもあります。
4-2.柱や梁の補強が可能
外壁のサイディングをはがすことで、柱や梁(はり)の補強工事をすることもでき、建物本体の耐震性を高めることが可能になります。
4-3.家の外観を一新
サイディングの張り替えは、最新デザインのサイディングボードを採用することが可能で、それまでの外観を最新のスタイルに一新することもできます。もちろん、これまでと同じ柄を選ぶことも可能で、それまでのイメージを残しながら、外壁をキレイにすることも可能です。
5.まとめ
サイディングの張り替えについて紹介しました。20年を超えたサイディングボードは劣化が激しく、張り替えることで外壁が一新され、断熱効果もアップします。サイディングの張り替えは重要なのです。 「E-style」は、東京都・神奈川県・埼玉県及び近郊エリアで、ビルやマンションから一般家庭などの屋根塗装や外壁塗装に防水工事、シーリング工事などを承っております。お客様の多種多様なニーズに応じた最適な施工を行い、建物の資産価値を高めるよう工事しております。塗装や防水でお悩みなら、どのような事でもお気軽にご連絡ください。