屋根は、雨、風、日照り、地震などの災害などから家を守る大切な場所です。それだけに傷みやすく、こまめな修理が必要です。雨漏り、屋根のずれ、屋根の劣化などで、屋根のリフォームをお考えの方はどのような工事をすればいいのかわかりにくいでしょう。ここでは屋根の葺き替えについてご紹介します。
1.屋根の葺き替えの意味
屋根が古くなれば、雨漏りなどの不都合が起こってきます。そして家の劣化が激しく進んでしまいます。その場合、「屋根の葺き替え」という工事が必要となりますが、そもそも屋根の葺き替えとはどのような事を意味するのでしょうか。葺くという言葉には、「板・茅(かや)・瓦(かわら)などで屋根をおおう」という意味があります。屋根の素材が古くなれば、新しい素材で再び屋根を覆い直す工事が葺き替えなのです。
2.葺き替え工事の種類
屋根の葺き替え工事の方法には、大きく分けて「カバー工法」と「葺き直し」の2つがあります。それらにはメリットとデメリットがありますので、家の素材や状態に合った方法を選ぶようにしましょう。
2-1.カバー工法（重ね葺き）
カバー工法とは、既存の屋根材の上にそのまま新しい屋根材をかぶせる工法で、「重ね葺き」ともいいます。たとえばスレート材の上に軽い金属の屋根材（ガルバリウム鋼板）を葺く工事が代表例です。瓦の一部のところだけがずれたり傷みがでたり、局所的に雨漏りが見られた際は、カバー工法が有効です。 カバー工法のメリットは、一部分だけを工事すればよいので、費用がより安価で済む点にあります。また、工期も短くてすみます。一方デメリットは、屋根が瓦材の場合は工事できない点、下地の傷みが激しい時には施工できない点です。また、既存の屋根の上にさらに屋根材を乗せることで重心が上がります。耐震性が下がってしまうことにも注意が必要です。
2-2.葺き直し
葺き直し工法は、一旦既存の屋根材を取ってしまい、下地の補修工事を行った後で、既存の屋根材を取り付けて仕上げます。重ね葺きと比べ、作業が大掛かりになってしまうのです。屋根全体が工事の対象になります。一旦屋根材を全て撤去するため、費用も工期もかかってしまいます。これまでこれといった屋根のリフォームをしてこなかった家や、家が古くなってきて、至る所に劣化が感じられるようになった家では、思い切って屋根を全体的に手掛ける葺き直しが良いでしょう。 葺き直しのメリットは、徹底的に修理できるという点です。とくに屋根の下地部分は重ね葺きの場合はできませんが、葺き直しだと下地が見える状態にまず行うので、傷みがあれば修理ができ、屋根全体の強化ができるでしょう。また、最近はさまざまな屋根材が使用されるようになりました。葺き直しをきっかけとして、全く異なる屋根材に変えられます。たとえば屋根瓦をスレート材に変更するなどのケースです。その結果、新しい雰囲気の家を楽しむこともできますし、屋根材が軽くなることで耐震性が上昇するというメリットも同時に生じます。 一方デメリットは、屋根全体を手がけるので、費用が高くついてしまい、工期が長引く点です。また、古い材木などを廃棄するため、その処理の負担がかかります。とくにスレート材はアスベストを含むため、廃棄の費用が跳ね上がってしまうでしょう。
3.屋根材の種類
現在家の屋根材として使用されているものは何種類かあります。その種類と特徴について紹介します。
3-1.和瓦
日本では最も一般的な、瓦による屋根材です。通気性と断熱性に優れているため、日本の気候に合った素材であり、その重厚感のある雰囲気は日本家屋にマッチした素材といえます。瓦材の強みは何といっても耐久性でしょう。一方デメリットは重さで、耐震性に注意をする必要があります。
3-2.スレート
「カラーベスト」「コロニアル」などとさまざまな別名があります。価格が安く、施工しやすいというメリットがあり、日本の新築の家に最近は多く使用されるようになりました。スレートは軽い素材であるため、耐震性に優れている点が大きなメリットです。スレートの原料はセメントで、最初は塗料が塗られているのですが、時間とともに劣化が進み、防水性が落ちていきます。定期的なメンテナンスの必要がある素材でしょう。また、凍結に弱いため、気温が低い地方では向かない傾向があります。
3-3.ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、耐用年数が長いために、人気が上昇している素材です。鋼板が腐食していくのを防ぐために、亜鉛・メッキ・シリコンなどを含むメッキを施しています。加工がしやすく、スレート型や瓦型のようなさまざまなデザインにできます。しかし、金属が主成分であるため、防音性や断熱性に課題が残るでしょう。またメッキで覆われているため、傷がつけばそこから腐食が始まります。こまめなチェックは必要です。
4.まとめ
屋根は家を守る大切な役割を果たすため、その傷みや劣化に注意をする必要性が高い場所です。雨漏りなどの大きな被害が起こらないうちに、早めのチェックや修理を行えば、屋根材を劣化させずに長持ちさせられるでしょう。屋根材がどれだけもつかを知っておき、必要なタイミングでリフォームをすることをおすすめします。 「E-style」は東京都日野市を中心に、お住いの家の建材の不具合を解決している業者です。屋根のリフォームをお考えの方、最近屋根の様子が変だと感じておられる方は、お気軽にお問い合わせください。誠意をもってお応えいたします。
